あるところに、橙色の髪を持った美しい少女が居ました。
少女は独りぼっちでした。
だけどある日。
少女に一人の少年が手を差し出しました。
少女は少年の手を取りました。
するとどうでしょう。
真っ暗だった少女の世界には、光が溢れたのです。
少女は少年の妹になりました。
少女は少年の母親の娘になりました。
少女は、幸せでした。
幸せな日々が続いたある日。
少年が強くなるために修行に出て行きました。
残された少女は母親を守るために、少女もまた修行を始めました。
そのうち、少女には二人の友達が出来ました。
少女の友達は、二人とも少年でした。
少女はもっともっと幸せでした。
もっともっと幸せな日々が続いたある日。
少女は家に居ませんでした。
そんな少女の家にある男が入ってきました。
男は少女の母親を殺してしまいました。
少女は悲しみに明け暮れました。
そして戦うことを決意しました。
化け物だと恐れられても
人殺しだと罵られても構わない。
少女の心には、復讐心が生まれました。
ある日、少女はある情報を手にしました。
少女の母親を殺したのは、ある組織のボスだと言うのです。
少女はその組織を潰すことにしました。
少女は歩き出します。
色の変わる右目に眼帯と
愛する母から受け継いだ忘れ形見である刀を携え、歩き出します。
歩いた先には何があるのか。
少女はわかりません。
でも少女は歩き出しました。
二人の仲間と共に・・・―。
第零章 「過去」